2011年4月20日水曜日

新・電子書籍レーベル発信!伊集院静さん提言

作家の伊集院静さんの提言を元にした電子書籍レーベル・デジタルブックファクトリーが誕生し、17日、設立記者会見が行われた。


伊集院静さんは、iPad、iPhone向けの電子書籍『なぎさホテル』を刊行。この中では、写真家の宮澤正明さんの写真が使われ、また音楽には井上陽水さんの曲が使われている。


今後は、人気アイドルグループ・SKE48や大衆演劇の人気女形・早乙女太一の写真集を出版する予定で、年間10点程度の出版を検討している。


作家主導の電子書籍レーベルには、2010年11月に、村上龍さんが立ち上げたG2010がある。村上さんの作品『歌うクジラ』には、坂本龍一さんの曲が使われるなど、これまでの書籍にはない試みが読者に受けた。
今回、伊集院さんが井上陽水さんの曲を使った背景には、村上さんの影響があるという。


デジタルブックファクトリーの会見では、各社の取り分についても注目された。
会見によると、iTunes経由の発売のため、アップルに30%の手数料、更に井上陽水さんの曲を使ったためにJASRACに7%の楽曲使用料、ホームページ制作会社のエムアップが15%とされた。
今後は作家に40~55%程度の印税が入り、電子書籍出版がしやすい環境を整えるという。


ちなみに村上龍さんの場合も使用料について注目を浴びていた。
発表によれば、Appleが30%、制作会社のグリオまたはG2010が20%、著者が40%となっている。村上さんの場合は、制作費回収前と回収後でスタンスが変わる点も注目を集めた。


今回の発表では、金額については詳しくは触れられていないが、twitter上では、伊集院さんがiTunesでの価格(1000円)について「高いと感じている」とするなど、価格についても今後柔軟な姿勢をとると思われる。


こういった作家主導の電子書籍レーベルが今後も多数登場し、電子出版ならではの新しい手法、そして文学が誕生することを読者として期待したい。


■その他の詳細はこちら。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/02/17/kiji/K20110217000264650.html
http://life.oricon.co.jp/84923/full/
http://blogs.itmedia.co.jp/yasusasaki/2011/02/post-61b2.html

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